<スポーツバイク言いたい放題>

CBR1000RR

運動性の為あえて900ccという排気量を選んで一大ジャンルを築いてきたCBR。
初期型の892ccから徐々に排気量を拡大し954ccまで来たエンジンが
ライバル達が軒並み1000ccになったのと、レースレギュレーションの関係から 1000cc化。

04年型CBR1000RR (SC57)
前年デビューの600RRに良く似た形でデビュー。
ただし1000の方が遥かに凝った造形で、丁寧にデザインされてる。 すごくカッコイイ。

流行りはじめたセンターアップマフラーが外観的に大きな特徴。
アンダーカウルをつや消しにするのはカワサキが好んで使っていた手法。
大胆に水平に走る分割ラインが斬新。 こういうラインは今まで見たことが無い。
個人的には大好きだけど、一般的にはあまりウケなかったみたい。
輸出仕様は172ps、179kg。 これはライバルに比べると控えめな数字で、特に目を惹くものじゃない。
同年デビューのYZF−R1は 172psの172kg。 ZX−10Rは 175psの170kg。

スペック的には他社に負けているけど、開発陣は「レースに照準を絞っている。レースでは負けない」と豪語してた。
その言葉どおり、レースでは一歩リードしてたみたい。
エンジンは完全新設計で、他社に遅れをとったけどようやく3軸三角形配置の前後長を短縮したエンジン。

国内仕様は 94ps、181kg。 ただし簡単にフルパワー化することができる。
全体のシルエットのかっこよさもさることながら、ホンダとしては珍しく細かい部分にまでヤマハ的な繊細さが見える。
954RRの子供っぽさから一転、落ち着いた顔つきになって、飽きのこない大人のスーパースポーツという感じ。

テールカウル内はマフラーが占めてしまったため、小物入れは無し。よってヒンジ付きで跳ね上がるタンデムシートも廃止。
大容量小物入れとヒンジ付きシートはCBRの大きな魅力だっただけに残念。

自分はこれの国内仕様で数百kmを走ったけど、とても良かった。
超軽量の前傾スーパースポーツでありながら、ゆっくり走っても気持がよく、やさしい気持になれる。
ツーリングに十分使える懐の深さが気に入った。 久々に好きになったホンダ車です。
メーターはシンプルでレーサー用っぽくてカッコいい
カッコだけじゃなくて走行中もとても見やすい。

電子制御ステアリングダンパーが目新しい。
スイングアームは力強いデザインでカッコイイ。
テールカウルの造形も凝ってる。
06年型CBR1000RR (SC57)
初期型は 「良く出来てたけど、おとなしくて無機質で面白みが無い」 っていう評価がされたらしい。
それが自分が感じた「落ち着いて乗れるやさしさ」の裏返しなのか?

今回のモデルチェンジでは操る面白さを追求したとの事。

馬力は172psで変わらず、重量は3kg軽くなって176kg。
横から見ると、初期型のメカメカしさから一転、ハヤリの有機的ヌメヌメ感が出てるのが分かる。
フルカウルも、初期型が全体を大きくカバーしていたのに対して、覆う部分が少なくなってエンジンを見せる方向性。
初期型は独自性があったけど、この年式ではハヤリを追い始めたような気がする。
CBRは00年頃からデザイン的にR1を追いかけてる気がするし、このアンダーカウルはGSX−Rにそっくり。
顔は一見変わってないようだけど、良く見るとライト下にあったエアインテークが無くなってる。
でもラムエアが無くなったわけじゃない。元々初期型もラムエアは実はカウルの奥、見えないところにあったんです。
カワサキの場合、一番効率よく空気が吸える所に導入口を設けて積極的に圧をかける姿勢が見えるけど、
ホンダは対照的で、さほどラムエアに積極的じゃないような印象。

マフラーはシンプルになってボテッとした感じがなくなったのがいい。

ライバル達はシートが低めになってきてる中、CBRのシートはあまり低くない。
08年型CBR1000RR (SC59)
顔をつぶして、テールを極端に短く、と前後方向に短いデザインにイメージチェンジ。
日本のメーカーとしてはいち早くアップマフラーを取り入れたホンダはヤメるのも早かった。
スズキのような極端に短く太いダウンマフラーへ。

エンジンが新設計になってショートストローク化。178ps。 国内に100馬力規制が無くなったので国内仕様は118ps。
ホンダはこの年から「乾燥重量」という表記をやめた。「装備重量」で199kg。
前モデルより4kg軽量化との事なので乾燥重量に直すと172kgか。 この時点での最軽量。
各メーカーが消音と排ガス規制に適合させるのに苦心して重量が重くなっていってる中、軽量化達成はエライ。
はじめて見た時は「どうしちゃったの?ホンダ…」と思った。 つぶれた顔はパグみたい。
従来型は落ち着いた大人のSSって感じでカッコ良かったのに、一気にガキっぽくバカっぽくなった。 高級感も無い。
日本文化をイメージしたデザインらしいけど、ライト形状に歌舞伎をイメージしたのかな?
デザインに機能的な根拠が見えないっていうか、説得力が無いっていうか…。
フロントサイドカウルの熱を排出するダクトが、スリットのように縦に大きく入ってるところは新しくて面白いと思うけど。

どーもホンダというメーカーはデザインのアイデンティティ確立に興味が無いらしく、次々とデザインイメージを変える。
コロコロ変わることが「ホンダらしさ」なんだろうか。
このテールの小ささはかなり印象的で目を引く部分。 結構好き。 MotoGPレーサーのデザインを取り入れてる。
ナンバーとウインカーをシンプルなステーで遠くに追いやるのはYZF−R6的。
ストリップを見ても前後に凝縮感がある。

マフラーは相当ゴツイ。厳しすぎる排気と騒音の規制はメーカーにとってものすごく大きな足かせになってる。
見た目はカッコ悪いけど中は相当頑張っていて、キャタライザーはもちろん排気をコントロールするバルブが2つも入ってる。