お客様は神様か? (2003/7/2)
「お客様は神様です」
三波春夫がどういう気持ちでこの言葉を言っていたのか知らないが、
この言葉が日本人の深層心理に埋め込まれているとしたら、
三波春夫は なんという馬鹿げた軽率な発言をしてしまったのか、と思う。
世の中は、特にビジネスの世界では、お金を払ったものがエラくて、受け取った側が頭を下げる。
まあ、お金をもらうおかげで生計が成り立つのだからいいだろう。
しかし、それにしても日本では 「お客様」 がエラ過ぎやしないか?
海外のことはよくわからないが、この世で一番偉いのは 日本の「お客様」 なんじゃないか?
お金を払う側はめぐんであげてるわけじゃない。
欲しいから対価を支払うのであって、商品を提供する人がいなければ困るはずだ。
プレゼントをしたら、受け取った側ではなく、渡した側がお礼を言う習慣がある国があると聞いたことがある。
要するに「よいことをする機会を与えてくれてありがとう」という意識なのだそうだ。
「俺はお客様だから神様なんだ」 などと思っているような奴は、値引きするのが当然だと言わんばかりの横柄な態度を取る。
バカな奴だと思う。
値切ると言うのは 仕事に対してそれだけの金額の価値は無いと言っているようなものだ。
そんな事を言う奴に対して真心こもった仕事ができるはずが無い。
小額な金のために 「嫌な客」 になって 自分は得しているとでも思っているのだろうか。
「店員と客のいい関係」というものを築けない奴が
どれだけ多くのものを失っているか分からないのだろうか。