バイクに関する規制の功罪(その3) (2006/11/12)

スズキはついにバンディット1200のエンジンを完全新設計の水冷に変えた。
馬力を追う必要があったわけでもないのに、わざわざ多くの開発費をかけてエンジンを変えたのだから、
きっと油冷エンジンでは今後の排ガス規制に適合できないとの判断なんだろうね。

20年以上続いてきた歴史に残る名機がついに終りを迎えたわけだ。
古いものを大事にする気持ちが日本人には足りないとされるが、こうしてまた1つの古き良きものが「やむを得ず」消されるわけだ。
この調子なら空冷エンジンが地上から姿を消す日が来るのも時間の問題かもしれない。

有害なガスを減少させる努力に関しては、「やりすぎ」ということはおそらく無いだろう。
しかし、新しい技術を開発するには 膨大な資金と、資源と、環境の汚染を伴うんだぞ。
それよりも国は「道路環境の整備」という大事なやるべきことがあるだろう。

快適な道路環境は それだけで空気の汚染を減少させる。
某メーカーの 「サラサラ血液のような円滑な交通の流れに貢献するカーナビを開発している」 というCMがあった。
そんなもの開発したってムダだ。
国や警察が「交通の円滑な流れ」に全く興味が無いどころか、逆に「円滑な流れ」を妨害する行為すらしているからだ。

国は企業にばかり無理難題を押し付けて、
自身達は道路環境を良くする努力を これっぽっちもしていない という事実に矛盾を感じないか?