規制緩和 (2012/1/11)

規制緩和っていう言葉を何年も前から耳にするようになったけど、本当に進んでるんだろうか。

規制緩和の目的はどん底の経済を活性化させるため。
もっともだと思う。
バカげた、度を越した規制がどれほど経済の発展を阻害してるか。


政治家を交えた討論番組なんか見ると、政治家の大半は 「慎重」 「懸念」 って言葉ばっかり口にする。
誰も思い切ったことをしようとしない。
今までのやり方で経済がさっぱり上向かず、何十年と経ってるんだから、ダメ元で思い切った政策に出てみればいいじゃん。
思い切ったことをしてダメだったら叩かれるから怖いんだろうけど、思い切ったことをせずにダメをキープしてる今のやり方だって叩くべきだ。
これは世論も悪い。
思い切った勇気ある政策を、結果が出なくても、その行動力を評価をし、ならば次の手だ!っていう風潮になるべき。


先日何気なくバイク雑誌の広告を見て、今更ながらに驚いた。
今の400ccの新車って80万以上するんだね!びっくり。
バブルの頃(レーサーレプリカ全盛期)は、バイクがどんどん豪華になり、ニューメカが投入されて、値段も跳ね上がって行ったけど、
これはそういう理由じゃない。
エンジンは2気筒。カウル無しのシンプルな外観。 むしろコストがかかってなさそうに見える構成だ。
それで80万。
こんなに高かったら、そりゃバイクは売れないわ。

これだけシンプルに見えるバイクが何故こんなに高いのか。
厳しすぎる規制をクリアする為に、見えない部分に相当の開発費がかかってるからだ。
いまや車・バイクの騒音、排ガス規制は完全に行き過ぎてる。
排気音に至ってはもはやタイヤの走行騒音を下回ってる。それでもなお、更に音量を低くさせようとしている。
その締め付けには一体どんな意味があるのだ?

規制クリアの為の開発にばかりコストがかかって、新しい技術は生まれてこない。
膨大な費用は商品価格に反映される。 どんどん買えない金額になっていく。
売れないからメーカーは更に新製品が出せなくなる。 新しいものが出ないと消費者は当然盛り上がらないし、購買意欲も無くなる。
市場自体がやせ細っていき、更に経済が冷え込む。 絵に描いたような悪循環だ。

国は日本を一体どうしたいのだ?
良くしたいのか、単純に締め付けたいのか?どっちだ?


前にも書いたけど、バイパス道路の問題。
日本は交通後進国と言われてるけど、特に北海道のパイパスはヒドい。
札幌新道なんて渋滞の名所。 元はバイパスとして作られたなんて、にわかには信じがたい話だ。
恵庭のバイパスもヒドい。 1つおきに信号にひっかかる。
あのバイパスを作った事により、多くの車が恵庭市内を通らなくなり、恵庭の経済が大ダメージを受けただろうことは容易に想像が付く。
その代償として交通の流れが円滑になったかというと、それも違う。
頻繁に信号が赤になって、しょっちゅう止められるから、大した時間短縮になってない。
地元経済にダメージを与えてまで作ったこのバイパスで、何をどうしたいのだ?
交通を円滑に流したいのか? それとも流れを阻害したいのか? どっちだ?

バイパスだけじゃない。
交通量が何百倍も違うのに、青信号の時間が五分五分という交差点なんてザラ。
ひどい例になると、圧倒的に交通量が多いのに圧倒的に赤の時間が長いってとこまである。
信号だけじゃない。ちょっと変えるだけで、ここはもっと走りやすくなるのに、って思うこと、ドライバーなら誰だってある。
国土交通省か開発局か知らんけど、道路を作った連中の無能さは、あちこちで見られるバカげた信号、バカげた道路が証明している。


何が 「慎重」だ。 何が 「懸念」だ。


何気なく目に入ってきた番組で、橋本大阪市長と数名の政治家が討論をしてた。
橋本さんの主張は全く正しいと強く思った。
それに比べて他の政治家達の、まぁ何とも歯切れの悪い事。ウスラボケた発言の数々…。
ずーっと政治の世界にだけ身をおいて机上で理屈をこねくり回してきた人間と、
弁護士という仕事を通して、「人間が生活する泥臭い現場」で酸いも甘いも見てきた人間とではここまで違うんだな。

こういう人が日本のトップに立ったら、きっと少しは変わるんだろうなぁ。
心配なのは、どう考えたって多勢に無勢。
こういうバイタリティーのある人が、回りを取り巻く「ことなかれ主義」の頭の固い古ダヌキ連中に潰されてしまわないか、ってこと。

日本の未来、2012年、ちょっとでも上を向いてくれるんだろうか。