KINGカズ50歳 (2017/3/30)

日本サッカーが初めてワールドカップに出場した1998年。
カズが代表メンバーから外されて、合宿地から無情にも帰された。
カズの精神的ダメージは想像を絶するものだったと思う。

そのことについて書かれた、「たった一人のワールドカップ」という本も読んだ。
自分はこの後、カズが引退するのではないかと思った。

そして、自分のホームページ用に、カズに対する思いを綴った文章を書いて、引退の時に公開しようと思っていた。
その文章は、20年近く経った今でも 公開されることなく PCの中に眠っています。
なんというスゴイ人なんでしょう。


1994年W杯の予選 「ドーハの悲劇」 はリアルタイムで観ていて、テレビの前で愕然としたのを覚えてる。
こんなことが…って。

その4年後のワールドカップのことも良く覚えてる。
予選でカズが交代になって、「俺か?俺?」って自分を指さしてたのも。
そして決勝のメンバーから外された瞬間も。

自分は今でも、あの時 絶対にカズはW杯に行くべきだったと信じてる。
カズがいても、結果は同じように惨敗だったかもしれない。
それでもやっぱり、あそこにカズは必要だった。

実力的に上の選手が他にいたとしても、そこにいるだけで士気が上がる、気が引き締まる、
だから経験を積んだこの選手が必要 っていう場面は、他のスポーツでもある。
あの時のカズが正にそういう存在だったはず。

出場機会が無い試合があってもいい。途中交代でも途中出場でもいい。
とにかく ピッチに、ベンチに、カズの存在は必要だった。


ここまで言っておいて、「え~!?」って思われるかもしれないけど、私は特別カズのファンという訳ではありません。
それでもなお! カズの代表落選は 絶対に間違いだったと信じてるし、今思い出しても 残念で仕方ない。


非現実な話かもしれない。
カズにW杯に行ってほしいと本気で思ってる。
指導者としてではなく、選手として。

それまで出場したことがなかったW杯に 日本を連れていきたいという思いを カズがどれほど強く抱いていたか。
そしてカズが日本のサッカーの地位向上に どれほど貢献してきたか。
その功績を考えたら、それくらいの特別扱いが あってもいいんじゃない!?
そんなセンチメンタリズムで代表選考する程W杯は生易しい世界じゃないのは重々承知。
しかし…

あの時の落選の屈辱があるから今でも頑張れてる って本人も言ってる。
カズのW杯に対する誰よりも強い思いを かなえてあげたい。

でもそれだけじゃない。
50代でW杯代表として出場したら、世界中がビックリする。
スキージャンプの葛西選手のことも合わせて、日本人ってスゲェな ってなる。
そういう人を起用する日本の 国民性・価値観自体にも注目が集まる。
勝っても負けても、世界中が日本の試合を報道する。
試合終了後は相手国の選手がこぞってカズに握手を求めに集まる。
どうですか。素晴らしい光景だと思いませんか?

日本のサッカー界どころじゃない、世界のサッカー界に影響を与えられる。
世界中のサッカーファン、スポーツファン、普段からちょっとスポーツをしてる人達、
いやいや、全然スポーツに縁のない人にまでも、勇気を与えられる。

スポーツってそういうもんじゃないの!?
何でもかんでも勝つことだけが正義じゃないはず。
人々に勇気と夢を与えるのがスポーツ競技なんじゃないの!?
それを世界にあらためて発信しましょうよ!
日本の宝 カズを通して!
カズが現役でいてくれている間に…。