お笑い賞レースの審査について (2019/12/29)
「女芸人No.1決定戦 THE W」今年は結構面白かったですね。勝ち抜け方式っていう審査方法は良くない。
あれヤメて欲しい。公正じゃないと思う。
1ブロック3組を3ブロック設けて、合計9組、
ブロックごとに一番面白かった1組を選んで、3組による決勝、これがいい。
R-1がそんな感じだっけ?
この方式が一番公正に近いと思う。
全ての組に「点数」をつけるっていうのも一般的だけど、
これもね、進んでいくうちに、審査員自身も曖昧になってくると思う。
やっぱり少ない枠(せいぜい3組)に区切って、
その中で一番面白かったのは?っていう判断の方が間違いがない。
審査に偏りが無いように、審査員ももう少し多い方がいいかもしれない。
今回が視聴者枠も含めて7名だったけど、9名くらいでもいいかもしれない。
キングオブコントに至っては5名。少なすぎる。
しかも松本人志と「バナナマン」と「さまーず」。
笑いの方向性が基本的に同じである「コンビ」を揃えちゃだめだよ。
5名だけど事実上3名みたいなもの…とまでは言い過ぎだけど…ちょっとね…。
オリンピックなんかで見られるような、採点の極端な上と下の点数を削るのもいいかも。
100点満点で50点なんてつける人はいないだろうけど、
極端な話、5人中4人が満点つけても、1人が50点つけたら、絶対に優勝できないわけだからね。
たった一人の好みで、こいつらだけは絶対に優勝させないって事も可能なわけだから。
出場者は芸人人生の全てを賭けて臨んでいるわけだから、
できるだけ公正なジャッジをしてあげて欲しいなぁと思う。
今年は「M-1」もレベルが高くて、かなり面白かった。
ある審査員が、審査の途中に自分のCDの宣伝をした。
この人の事は嫌いじゃないというか、むしろ好きな方なんだけど、
この時ばかりは「ふざけんな」って思った。
他の審査員も、笑いを取る目的の「関係ない話」「本心では無いコメント」とかするけど、
その一環とでも思ったのかもしれない。
でも面白くなかったし、本当に単純な宣伝に見えた。審査中にだよ。不愉快だった。
本戦が始まる前の、審査員紹介の時間帯だったら何とも思わなかっただろうけどね。
ある審査員が「ネタ順がもうちょっと後ろだったら、もっと高得点だった」って言った。
良くないよね。
フィギュアスケートのようなスポーツ競技もそう。演技順が後の方が高得点になりやすい。
でも順番で点数が変っちゃダメなんだよ。絶対に。
もちろん人間が審査する以上、完璧な絶対評価なんてできっこない。
でも可能な限り、順番・好み・気分…等々に左右されず、
絶対評価に「近づくように」努力しなきゃいけないと思うんだよ。
のん気な観客の一人じゃなく、「審査員」で呼ばれてるんだからさ。
「自分は絶対評価ができる」ハッタリでもいいから、そういう気持ちで臨んで欲しい。
「ネタ順がもうちょっと後ろだったら、もっと高得点だった」
審査員の口から聞きたくなかったな。
以前、出演者が審査員に噛みついて炎上した事件があったよね。
今回も炎上ではないけど、大御所審査員が司会者に軽くピシャリと言って若干ピリついた。
(個人的には、あれがダメなら司会者何も言えなくなるじゃんって思ったけど)
なんかねぇ~、大御所って何?って思う。
若手が大御所の一言一挙手一投足にビクビクして何も言えないっていう状況に違和感がある。
大御所は若手から超・超・尊敬される存在であるべきであって、
決して若手を威圧して、押さえつけて、ビビらせる存在ではないはず。
例えばイチローって、みんなから尊敬されていて、誰も悪口を言えない存在だけど、
決して威圧感があって怖くて悪口が言えないわけじゃないでしょ。
威圧ではなく尊敬によって影響力を及ぼす存在であるべきと思うワケ。
若手がヘマしたり変な事言っても、公開処刑みたいに公の場で怒るんじゃなくて、
むしろ若手の不用意な発言を弁護してあげたり、笑いに変えたり…
生意気な若手を手のひらで転がして、業界内にいざこざが起こらないように上手にコントロールする。
それが大御所ってもんじゃないの?