映画の予告編見せすぎ問題 (2020/01/15)
昨年公開された、「ターミネーター」の新作が、当初の思惑ほどヒットしなかったという噂がある。実際のところ、どの程度だったのかは分からないけど、
自分は公開初日に観に行って、そこそこ混んでたし、十分面白かったと思いましたよ。
ただ「予告編って見せすぎだよな~」っていう不満がある。
T1では、あり得ない程頑丈な敵にビックリしましたよね。
T2では、液体金属という想像もしない形態と、どっちが敵でどっちが味方なの?っていうトリックがありました。
大ヒットしたT1とT2には「驚き」があったんですよ。
じゃあ、今回の作品に「驚き」はあったかというと…?
予告編は「観に行きたい!」と思わせなきゃいけない。
でもネタバレしちゃいけない。この辺はジレンマだろうけど、
最近は「少々のネタバレは止む無し」という傾向にあるように思う。
予告編には、敵が二つに分離するシーンが含まれていた。
これって今回の作品の大きな見せ場、「驚きポイント」になるはずだったと思う。
多分あのシーンで期待を持たせて、それをエサに劇場に足を運ばせる思惑だったのだろうが、
あれは事前に見せてはいけないシーンだったと思う。
今回の敵のスゴさが分かってる状態で鑑賞するんだから、「驚き」はもうない。
「劇場で初めて見せて、劇場で驚かせる」必要があったと思う。
話題作「ジョーカー」もそう。
この作品は、ジョーカーは何故ジョーカーになったのか、が主題だと思うんだけど、
予告編で「何故」の部分が大体分かっちゃったんですよね。
だから観に行かなかった。
映画はどうやってヒットするのか。色んな要素があると思うけど、
重要なシーンを予告編でネタバレして、「足を運ばせりゃこっちのもん」的な方法では大ヒットは生まれないと思う。
やはり「劇場で如何に驚かせるか」だと思う。
ネタバレによる方法は、所詮、初動で終わると思う。
大ヒットは、リピーターにより作られると思うし、
観に行った人が「面白かったよ~」って誰かに伝えて、「行く予定が無かった新規の客」が足を運ぶことにより、作られるのだと思う。
例えば、空前のヒットになった「君の名は」ですが、
自分は「男女が入れ替わるファンタジー恋愛アニメ」だと思っていた。
劇場で観た時に、そんな単純なものではない、遥かに壮大な話だと感じた。
事前には分からなかった「驚き」があったわけですよ。
劇場で感じた「驚き」「感動」があるからこそ、やっぱり色んな人に「面白かった~」って言いましたよね。
そういうことなんじゃないかなぁ。