MTX50

 
高校生の頃、卒業したら中免を取って250を買おうと思っていた。
しかし、中免は予定通り取ったものの金がなく、
親父がどこかから格安で買ってきた古いMTX50に乗ることになった

86年の当時でも既に古いもので、丸目のオフ車というのは無かった。
丸目にメーターバイザーというのは一つ目小僧みたいでカッコ悪いから取り外した。
面白いのはオフ車なのにタコメーターがついている。この点は気に入っていた。

当然リミッターというものは無く、最高速は90km/hくらい出たと記憶している。
当時は原付にヘルメット着用義務は無かったが、既に30km/h規制は始まっていた。
自分はもっぱらヘルメット着用、30Km/hで走っていた。

時々走行中に突然エンジンが止まるというトラブルがあった。
しばらく置くとまたかかったりしてたから、オーバーヒートかと思い、水をかけて直そうとしたこともあった。
(熱くなってるエンジンに水をかけるなんてご法度!)
今思えば、タンクの中が錆びていて、キャブにサビが回ってつまり気味だったのではないかと思う。

大学の駐輪場には最新の400ccとかがいっぱい並んでて、自分は古くてボロいオフ車。
かなり寂しい思いをしたが、今ならレトロチックなオフ車としてむしろかっこいいかもしれない。
初ツーリングも経験したし、通勤、バイトと日常の足として活躍していた。

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