06年 年末放浪

年末年始の休みにひたすら家でゴロゴロするのはイヤだ。どっかに行きたい、何かやりたい...。 でもどこへ? 何を?
毎日いろんなゲレンデで滑るっていうのは? それいいね。
一回一回札幌に帰ってくるのも面倒、なら帰ってこなきゃいいじゃん。 車で寝りゃいいよ!
これがそもそもの始まり。 考えてるうちにワクワクしてきたぞ。 ボードするだけじゃ無く、放浪したくなってきた。
車にボードと、大量のMDを積んで、出発~!

12月28目

朝10時出発。 車に乗るまでどっち方面に走り出すか決まってなかった。
ボードするなら東だよな。 でも何となく冬の寂しい宗谷岬がみたくなってきたな。
というわけで、日本海側を北上する事に決めた。
走り出して気付いた。自分は今まで車で旅をしたことがなかった。
トレノをどこにも連れて行ってあげてなかったんだなぁ。 ゴメンゴメン。

天気は悪くて日本海も荒れてる。 でも如何にも厳しい北海道の冬って感じで、逆に旅情をさそうね。
サロベツ原野で鹿の家族に遭遇。 じーっとこっちを見てるのがかわいらしい。
とりあえず今日は車中泊やめて、宿に入る事にした。
携帯ネットで安い宿を調べる。 便利な世の中になりました。

ここは「海員会館」というよくわからない施設で、素泊り3,800円でした。
貧乏旅行の身には贅沢すぎるけど、おかげでTVみたり本読んだり、快適にゴロゴロしました。

明日はどこまで行けるかな?

12月29日

朝食はホテルで取ることにした。 建物の一角に入ってる一応中華料理屋なんだけど、何故か作業着に長靴のおっちゃんが出てきて
「お兄ちゃんが来ないからもう店閉めようかと思ってたんだよ」と。 朝食終了時間までまだ全然余裕あるんだけどな。 田舎って面白ぇなぁ。
9時出発。 天気は相変わらず悪い。
なつかしの宗谷岬へ向かう。 この道はMTX50で18歳初ツーリングで走った思い出の道。
夏は旅行者で賑わう宗谷岬も、さすがに今は誰もいない。
この寂しい感じの方が、最北端の岬らしくて似合ってるよ。
地吹雪の中ひたすら運転する。 時々吹き溜まりがあって道がふさがってる。
荒れるオホーツク海。
ここは枝幸の千畳岩。 奇岩も雪でかくれてほとんど見えない。 
摩周湖の近くまで行きたかったんだけど、今日は網走でストップ。
またまたネットで調べた3,300円のビジネスホテル。

当初2泊3日のつもりだったんだけど、この時点で網走にいるって事は...1日伸ばそう。

12月30日

大好きな摩周湖の冬の姿が見てみたい。 できれば裏摩周。 でも冬は裏摩周展望台が閉鎖されてるとの噂を聞いた。
ホテルのカウンターに聞いてみると、タクシー会社に確認してくれて、「行ける」との情報を得た。
8時出発。 まっすぐ摩周湖に向かおうと思っていたのだが、突然知床のオシンコシンの滝が見たくなった。 凍ってるんじゃないかと。

でも行ってみたら 今年は例年より暖冬のせいか、ほとんど凍ってなかった。 ちょっと残念。

来た道を戻って摩周へ。
「あわよくば神の子池も見れたらいいなぁ、凍ってる神の子池なんて最高かも?」と期待していたが、
さすがに神の子池に至る林道は除雪されていなくて完全に閉鎖。
まぁしょうがない、じゃあ裏摩周へ。 そうしたら、裏摩周展望台に至る道も完全に雪に埋もれて道が無いじゃないか。
あ~タクシー会社は一体何を勘違いしたんだろう。 がっかり...。 えらい遠回りしただけで収穫無しか...。
えぇ~いヤケだ、開陽台に行っちゃえ!

ここはバイク乗り達が好んで写真を撮るポイント。 冬だと分かりづらいね。
夏にはライダーの聖地と化す開陽台も、やっぱ誰もいませんわ~。
始めて青空が見えてきた。

裏が見れなかったから、表摩周に行ったら吹雪で全く何も見えなかった...がっかり...
裏摩周にも表摩周にも裏切られた腹いせに、ミルクラーメンを食べる事にした。 1500円!やたら高い。
ここのおねぇちゃんがよくしゃべる人で面白かった。

摩周湖見ずに帰れるかよ! って事で 今日は摩周に泊まることにした。 時間ができたから温泉にでも入ろう。
この辺にいくつかある無料温泉の中で おねぇちゃんがイチオシするコタンの湯に行く事にした。
屈斜路湖、コタンの湯。
写真では分かりづらいけど、すぐそばに無数の白鳥がいるんです。 素晴らすぃ~! ス・テ・キ!
白鳥がめんこい。沢山いるからグワッグワッって声がすご~くにぎやかで微笑ましい。
あ、そうだ、晴れてきたことだし、今日は摩周から動かないわけだし、美幌峠から屈斜路湖を眺めよう。
急いで行けば、ちょうど夕陽が差す屈斜路湖が見れるかもしれない。

ちょっと遅かったかな? でもなんとか雲が赤く染まる屈斜路湖の写真が撮れた。 月も見える。
雪が砂丘みたいにキレイ。
ただ、風が冷たくて強くて、本気で耳がもげそうだった。
徒歩の宿。 今日はここに泊めてもらうことにした。1500円で。
宿といってもレストランスペース以外は完全に民家。

そして飼い猫。 めんこい。 ずーっと喉ならしてんの。 しばらく一緒に遊んだ。

12月31日

コタンの湯があまりに良かったモンで、朝早起きして徐々に明るくなるコタンの湯につかろうと考えた。
6時半に出発。コタンの湯までは5分。
日の出前。 寒い寒い。 とりあえず入ろう。
明るくなってくると どこからか、8羽くらいの白鳥達が編隊を組んで飛んできた。 きれーい!! かんどー!!
日が出て山が染まってきた所でセルフフォトを一枚。 あぁ~なんて素敵な大晦日の朝。

湯の温度はちょい熱め。 外気温は当然寒く、湖沿いだから風がビュービュー。
長くつかってるとのぼせるし、湯を出て休むには寒すぎる。 あまり長湯は出来ない。
明るくなるに連れて徐々に白鳥の数は増えてきた。
さぁ再び摩周湖第一展望台へ。 今日は大丈夫だろう。
向かう途中トラブル発生。
景色があんまりきれいだったから写真を撮ろうと思って、道路わきのちょっとしたスペースに車を寄せたらズボッと埋まった。動けない!
吹き溜まりでスペースに見えただけで、その下に地面は無かったのだ。

ハイエースに助けてもらった。ハイエースの後ろのドアは凍っていて、開けるのにおじさんはバールを使っていた...。

牽引してもらうが、ハンドルを切ってもなかなか道路側に出られず、しばらく引きずられてようやく脱出。 おじさんありがとー!
摩周湖。 表から摩周湖を見るのは実に20年ぶり。
キレイだけど、暖冬のせいで樹氷が無く、湖面の氷結も全く無い。 凍った摩周湖を見るのは来年の宿題だな。 
帰路。 沢山のキレイな風景が見れて、頻繁に車を止めた。

阿寒スキー場に行ったら営業は元旦からとの事。 がっかり...阿寒湖を見下ろして滑るスキー場だから是非滑りたかった。

結局最初考えてたボードも車中泊も一度もすることなく 今回の放浪は終了しました。
走行距離 1,382km
費用 ¥28,063 (ガソリン代¥14,380 / 宿泊代¥8,600 / 食費¥5,083)

↑ PAGE TOP