91年 ぐるっと一周道内ツーリング

北海道を海沿いにぐるっと一周する計画。
それまでは無人駅で寝ることが多かったが、今回ははじめてテントを持っていった。
ひろーい海を眺めながら飯を食う。最高。

ツーリングの一番のお土産は写真。
しかし今回は途中でカメラを海に落としてしまうというポカをやらかした。
カメラそのものよりも中に入っていたフィルムを失ったことが泣きたくなるほど悲しかった。

途中ものすごい土砂降りに会う。
ダンプとすれ違うたびに滝のような水を浴びせられて異次元体験ができる。
これも旅の挨拶として喜んで受ける。

中頓別鍾乳洞。
時間が早かったためまだライトアップされておらず、真っ暗な中を懐中電灯ひとつで入っていった。
這いつくばって行くような所があったりでスリル満点。
自分が鍾乳洞好きになったきっかけ。

網走刑務所で「脱獄中」という腕章を買った。
それをバッグにつけて走る。
旅に出るのは、まさに日常からの脱獄。
それ以来、旅に出るときは必ずこの「脱獄中」をつけて走るようになった>。
キャンプ場で集団キャンパーに出くわすと ろくなことがない。
遅くまで大騒ぎしてごみは散らかすタバコは捨てる...。
せっかく自然の中に来たのだから都会と同じことをしたってしょうがないだろう。
自分は自然を満喫したい。そのために都会を離れるのだ。醜い人間は見たくない。
キャンプ場はマイナーな場所に限る。

それにしてもここ、北見の「富里ダムキャンプ場」は強烈に印象に残った。
日は落ちて真っ暗になっているのに寝床が見つからず、ようやくキャンプ場の看板を見つけたものの
「ほんとにこの先にキャンプ場があるの?」というような寂しい道を10km程走り、
途中煙のような蚊の大群の中を突っ切り、ベタベタになりながらやっとたどり着いた静かなキャンプ場。
アクシデントは後になると笑っちゃう。これだからツーリングはやめられない。
テント導入は正解だった。無人駅は不安と心細さが付きまとうが、 テントがあると宿泊場所の幅は広がり、瞬時にパーソナルな空間ができる。
薄っぺらい屋根と壁があるだけでこうも安心感があるものなのか。
実は友人から借りたテントだったのだが、自分のテントを買うことを迷わず決心した。

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